高級ブランドバッグはなぜあんなに高いのか《原価のお話②》
こんばんは。
前回に引き続き今回も原価のお話をしていきたいと思います。
ではさっそくいきましょう。
①高級ブランドバッグはなぜあんなに高いのか
A, 仕入れ値と販売価格の比率が厳密に決められているから。
大人になると誰しもひとつは持っているであろう高級ブランドバッグ。
かなり高額なのでホイホイ買うことは出来ないが、そもそもブランド品の市場は正規輸入代理店がブランドイメージや価格を崩さないように流通管理や価格統制を行なっている。
なので仕入れ値と販売価格の比率は最初から決まっているのだ。
セレクトショップの仕入れ値は販売価格の約70%で、ハイブランドになれば80%ということもある。
※この掛け率はブランド側が価格を管理するために決めたもの。
勝手に値段を変えることはできない。
例えば3万円のバックなら80%で仕入れるため、2万4,000円
それに加えて人件費と光熱費などの経費約18%が引かれてるため、利益は600円
利益率は販売価格の約2%よいうのが正規ルートの利益となっている。
ということはセレクトショップ側から見ると売上原価は驚異の98%という数字になる。
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②ただの水でもペットボトルに詰めれば名水
昔私が幼い頃は水にお金を払うという概念はなく、公園の水も飲んだし、家では水道水を飲んでいた。
その名残か、私は今でも家の水道水を飲んでいる。
さすがに浄水器はつけているが、水にお金をかけるというのがどうしても受け入れられない。
しかしながら時代が進むにつれて水を買うという思考は当たり前になり、ウォーターサーバーなんてものまで出現してきている。
そんな水の原価を見てみよう
500mlの水1本あたりの原価は下記の通りだ。
容器代:約15円
キャップ:約3円
ラベル:約2円50銭
梱包用段ボール代:約2円
人件費、光熱費:約13円
物流費:8円
その他:約3.5円(水を汲み上げる土地の購入資金や汲み上げ、食品衛生法に基づく殺菌、原水の混合やミネラル分の調整などの処理を行う施設の費用)
合計すると原価は約47円だ。
ペットボトルの水は100円で売られていることから原価率は約47%だ。
中々優等生に思える。
メーカーは物流費を下げるため、一ヶ所のみで製造するのではなく、ボトリング会社を各地に設立する。
そのため、地域によって○○の天然水などという別銘柄が生産されているのだ。
③学校給食はコスパ最高だった⁉︎
サラリーマンの昼食は一食500円程度などと言われている中、学校給食はどんでもなくリッチな昼ごはんのようだ。
一般的に給食費は小学校で一ヶ月3,500円〜4,000円程度。
中学校は4,500円〜5,000円程度らしい。
これは人件費、水道光熱費や設備に関わる費用は含まずすべて食材料費にあたる。
つまり給食費は一食あたり平均250円となる。
飲食店などでは原価率30%が一般的であることから、原価250円の給食は830円で販売される定食並みの材料を使っていることになる。
(250円÷30%=833円)
恐ろしき学校給食・・・
如何でしたでしょうか。
まだまだ紹介したい原価のお話がたくさんありますので、
それはまた次回の記事でお話したいと思います。
それでは。